3月頃には一応形になっていたオリジナルシクロクロスフレームですが、先日ようやく正式仕様のフォークが入荷したのでご紹介を。
オリジナルフレーム クロモリシクロクロス(グラベルロード兼任)

今回製作したクロモリシクロクロス、ざっくり大きなコンセプトで言うと、MTBで主流になっているフォワードジオメトリを落とし込んだドロップハンドルの自転車、という感じです。
シクロクロスに必要とされる機敏なハンドリングと反応性を重視して作り上げました。

特徴の一つは非常に短いチェーンステーです。概ね一般的なシクロクロスモデルでチェーンステー長425mm前後の物が多いです。が、こちらのフレームはロードバイク水準の410mmまで短くしてみました。(一般に短いほど機敏です)
当然タイヤとのクリアランスを確保する必要があるので、前回製作したMTB同様、シートチューブは前方にオフセットさせて、リアタイヤとのクリアランスを確保しています。

現状は700×40Cのタイヤを履かせていますが、その状態でクリアランスはこの感じです。
クロモリらしいしなやかさをなるべく出したかったので、チェーンステーは薄手の丸パイプを使いタイヤの部分はえぐり加工をいれてあります。
チェーンステーは長いほうがしなりは出しやすいのですが、こちらは反応性重視でその分

シートチューブはなるべく長く(普段使っているメンテナンススタンドで、シートポストをクランプできる最低限の長さを確保)とりつつ、シートステーは3カ所横に曲げて長さを確保しています。

メインチューブはしなやかさと軽さを求めて、タンゲのプレステージを採用しました。

熱入れは最小限にしたかったので、ケーブルクランプの一部は3Dプリントパーツを使って、ボトルケージ台座と共締めする形にしました。

ヘッドチューブはあまりボリュームが大きくなりすぎないよう、上がECの1-1/8、下はZS44のテーパーを採用しました。好みに応じてフォークはストレート、から1.5Tテーパーまですべて使えます。

フレームに対してフォークの剛性が高すぎてもバランスが悪いので、今回は1-1/4のテーパーフォーク、ワンバイエスのクロスベンドディスク1.25を採用しました。
フォーク周りのジオメトリも、フォワードジオメトリを意識し、チェーンステーが短い分安定性は落ちるところを、リーチを伸ばし、フォークは少し寝かせてバランスを取らせています。
リーチは長めなので、つま先のクリアランスももちろん大丈夫です。
ハンドリングをよくするため、長いステム、ハンドルは使用不可としています。なおこの辺りのジオメトリは実験的ですので、引き続きテストしていきますが。

コンポーネント関係は、グロータックのEQUALコントロールレバーを採用しました。
変速段数が何段だろうが、どこのメーカーだろうが、ロード、MTB問わず使えるという面白い製品です。標準状態ではインデックスがないため、変速操作には少し慣れが必要ですが、慣れてしまえばなんてことはありません。

ブレーキの方もEQUALの機械式ディスクブレーキを選択しました。
今回初めて使ってみましたが、機械式としては破格の制動力に正直驚きました。
リターンスプリングが非常に軽いため、しっかりと整備、組み立てがされている条件下では非常に引きが軽くロスが少ないです。
ちなみに、EQUALレバーとの相性も当然よく、EQUALレバーのブレーキレバー自体にはリターンスプリングが無いため、組み合わせると最上級の引きの軽さになります。
なお、ケーブルの動きが悪くなるとすぐに影響が出るという点は注意が必要です。(この辺りはそのうち掘り下げるかもしれません)
制動力の立ち上がり方、ブレーキタッチも調整ができるため、非常に面白い製品だと感じました。


今回はフレームの塗装も自分で行ってみました。
キャンディブルーで上から下にかけてグラデーションをかけています。
キャンディカラーは、ベースフブラックにシルバーを吹き、その上からキャンディクリアを塗り重ねていくわけですが、下側はベースブラックそのまま(シルバーが思ったより飛び散ったおかげで予定よりシルバー寄りになりましたが・・・)、上に向かうにつれてキャンディブルーを濃くしていきました。
正直塗装は得意でないと自負しています。細かい部分は多数突っ込みどころがありますのでこちらも引き続き精進していきます。

ディスクブレーキのフレームで、クロモリらしいしなやかさをどこまで出せるかというのは今後も自分の中で大きな課題の一つです。
今回のフレームは現時点での集大成として作ってみました。オンロードテストでは上々の感じですので、近々オフロードでのハンドリングもテストしていこうと思います。
こちらは試乗車もかねていますので、オーダークロモリバイクにご興味のある方はご相談くださいませ。
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