オーダーメイド自転車製作進行中

時期柄オーバーホールやメンテナンスの仕事が多いこの頃ですが、昨年より始めたオリジナルの自転車作成もどんどん進めていっております。

自転車フレームの作成に進んでいるのは多々理由がありますが、そのあたりはいずれということで。

ここ最近できたのはこちら。(インスタグラム用に引いて撮った画像なので余計な車止めが写っていますがご容赦を)

グラベルロードフレーム、街乗りのシングルスピードフレームと来て、やはり自身が好きなMTBも作らねば、ということもあり”まずは”ハードテールフレームからということでこちらが出来ました。

トレイルライドを中心とした用途で、ハードテールでしかできないもの、また最近のジオメトリと流行り？を反映させることが主題でした。

今回はいわゆるマレット専用ということで、リアは27.5インチ、フロントは29インチです。

ハードテールのMTBでしかできないこと、というのはリアセンターの寸法をなるべく切り詰めることで、よりクイックで小回りの利くMTBを仕上げること、です。

より小回りができるようにというのが、昨今のマレットが増えている背景の一つかと思いますが、それをより際立たせてくれます。

今回はパイプのつぶし加工を行わないこと、ヨークを使わないこと、ということで設計しており、あまり無理がない範疇で410mmとしました。そのあたりもあり、あまり太いタイヤは使えません・・・。

27.5×2.35が限度ですが、トレイルを楽しむなら軽さも欲しいというのもあり、ちょうどいいかなと。

シートチューブは、ドロッパーポストのケーブルを内装出来るようにという点と、リアタイヤとのクリアランスを確保する目的で、BB中心からパイプ半分ほどの量を前方にオフセットさせてあります。

トレイルライド中心のハードテールなら、フロントサスは140ぐらいでも良いかなと思いますが、今回はたまたま手持ちの160mmストロークの物があったので、それを使えるようにしました。

ヘッド角は63度と、ちょっと攻め気味です。一応ダウンヒルにも対応できるように、というところです。

フォワードジオメトリということで、リーチは435mmにしました。

本当は450にしたかったのが、後述のパイプの選択の関係上上記の数字が限度でした。

クラウンのクリアランスと、ヘッド周りの強度を確保するため、ヘッド側が非常に肉厚かつベンドしているダウンチューブパイプを採用しました。

ベンドパイプを使うことで、ヘッドチューブの下方ギリギリにパイプを接合していますので、ガセット等ヘッド周りの強化は今回は入れていません。（実は最後まで悩みましたが、自分の使い方だとなくても十分かなと）

横剛性確保のため、シートステー集合部はトップチューブまでまたがるように接合しています。これは比較的ポピュラーですが。

リアブレーキマウントは、ポストマウント台座が欠品で入手できなかったので、今回は板材から切り出しで作ってもらったものを追加工してISマウントとして設置しました。今回のお気に入りポイントの一つに付きそこそこがんばって磨きました・・・。(まだまだですが)

塗装はほとんどせず、一旦全体を磨いたのち（ある程度）、少し焼き色を付けてから防錆のクリア塗料を軽く塗っただけです。（いずれ錆びますがこの見た目が個人的に好みでして・・・）

こだわった塗装もオーダーメイドの面白いところだと思うので、それもどこかで遊んでみようかと思っています。

細かい話はまだいろいろありますが、天気が良いタイミングを狙ってオフロードでもテストしてこようと思います。

オンロードテストは３０分ほど出来ましたが、思った以上の小回り性能と反応性が出ていて安心しました。

なおこちらのバイクは試乗も出来ます。

２代目街乗りシングルスピードの方も冬場に付き一度しか乗れていませんが・・・次の製作の準備は進めています。

次はシクロクロスバイクを作っていきますが、今回のMTBの要素を詰め込んだ、挑戦的？なものに仕上げていきます。ジオメトリはほぼ出来ましたので、それを達成するためのあれこれの準備中です。

日々の進行はインスタグラムorフェイスブック(内容は連動させていますので同じです)で更新しておりますのでご興味のある方はそちらをご覧ください。