ブレーキ、チェーンなど自転車の消耗品交換はお早めに

長く1台の自転車を使い続けるうえで、日々の点検と消耗品の交換は非常に重要です。

消耗品を、消耗した状態で使い続けると、結果的にほかの部分にまで悪影響を及ぼし、余計な部品交換をする羽目になってしまいますので、修理が高くなってしまいます。

日々の使用していく中で少しづつ摩耗していきますので変化に気が付きにくい部分もあることは否定はしません。それを早期に把握するうえで、日々の点検が重要になってきます。

ことさらほかに悪影響を与えてしまう消耗品と言えば・・・

チェーン

まずはこちら。駆動部分の重要部品、チェーンです。

画像は左側が古い物、右が新品です。交換の際に同じリンク数に切り詰めた状態にして、始点を合わせて並べていますが

ほかの消耗品の状態からも鑑み、推定走行距離は5,000kmほどかな？というところですが、交換推奨域を軽く飛び越えている状態が上の写真です。（もっとひどいものもしばしば・・・）

これだけ消耗している状態で使い続けていると、ほぼ100%リアのスプロケットも摩耗していますので、一緒に交換する羽目になります。

交換推奨域でチェーンの交換をしておけば、スプロケットはもっと耐久性があるのですが・・・。

チェーンを長持ちさせるには

一般的にチェーンの交換推奨域は3500~5000kmぐらいなのですが、日々の注油作業の有無で大きく寿命が変化します。

全く注油せず使っていると、2~3000kmぐらいで危険域まで伸びても不思議ではありません。

しかしちゃんと注油、また適度なクリーニングも行ってもらえれば、5000kmあたりでも交換推奨域に収まっていることもあります。

通勤通学で使っていると、おろそかになってしまうのもわからないでもないですが・・・慣れれば数分で終わる作業ですので、余計な出品を抑えるため、また乗ってる本人が楽をするため（オイルの切れたチェーンの抵抗はすごいので・・・）にぜひ。

ブレーキパッド

もう一つはディスクブレーキのパッドです。

こちらの方は、限界まで摩耗させると、ブレーキローター側に大ダメージを与えます。

チェーンと違い、危険域になるとブレーキ時の音が強烈になるので気が付いてほしいのですが・・・・・・。

ちなみに、なんとなくわかると思いますが、左から新品、ほぼ交換推奨域、危険域の順です。

新品のパッドの厚みは概ね2mmほど、シマノの場合（他社も大体同じです）0.5mm以下で交換推奨となります。

上の写真一番右に至っては、ほぼパッドが残っていませんので、ブレーキローターに接触するのはリターンスプリングとパッドのベース部分です。

交換推奨域までの摩耗は、とくに油圧式の場合はほとんど変化がなく気が付きません。しかし危険域まで使っていると、ブレーキしたときの音は、文字通り金属をゴリゴリ削るような感じの音になります。

ですので、ブレーキ音がおかしくなったらすぐにでも持ってきていただくのが確実です。欲を言えば、日々の点検の中で危険域に近づく前に交換したいところですが・・・。

番外編？ブレーキオイル

ついでに、消耗したところで他へダメージを与えるか、というとちょっと違いますが、純粋に乗り手に危険をさらす可能性が出てくるのが油圧ブレーキのオイルです。

シマノのミネラルオイルの場合、新品はきれいなピンク色？ですが

高温状態がつづくと、このような感じに真っ黒に変色します。気泡も発生しやすくなりますので、このような状態になると、ブレーキタッチがふにゃふにゃ、底付きするような現象を伴うこともあります。

が、はっきりわかりにくい場合もあるのが怖いところです。（この辺りはややこしい？のでこの場では割愛しますが、ご興味のある方は店頭にてご質問ください）

ちなみに、ブレーキパッドが減っていると、確実にオイルが上の状態になっている、というわけではありません。

あまり温度を上げないようなブレーキングを心がけると、パッドが減ってもオイルの劣化は最小限に食い止めることもできるのですが・・・個人的には、無理にスピードを出してほしいわけではないので旋回中以外は遠慮なく減速してください。

オイルの交換タイミングは上記のこともあり、難しいのですが、私の中では指標はありますので、ご依頼の際はいろいろお話を伺ったうえで最終的に判断します。

何はともあれ、全体に言えることですが、不調が出たら早めに対処をしていくことが、非常に重要です。特に当店でご購入いただいている自転車の基本点検は無料ですので、遠慮なくご相談ください。

また、それ以外であっても、違法なものは受け付けませんが、車種メーカー問わず対応できますのでまずはご相談いただければと思います。