グラベルを齧った?ハイスペッククロスバイクのFX Sportシリーズ、発表当初からやってみたいと思っていたことがあったので試乗車をカスタマイズしてみました。
パット見何かはわかりにくいですが、今回のメインは”ハブダイナモ”です。
ママチャリ、シティサイクルなどでは割と定番装備なハブダイナモは、走行することで発電ができるため、ライトの電源として使われています。
使ってみると非常に便利ではあるのですが、スポーツバイクではあまりなじみのない装備です。
もちろん、スポーツバイク向けの物も存在しており、何とでもカスタマイズすることが可能です。
ただ、いわゆる完組ホイール的な物は限りなく少ないため、手組で作る必要はあります。
当店では度々こっそり?活躍しているスポークカッターのおかげもあり、手組ホイールも対応しやすいです。
今回は後輪と合わせる意味合いでボントレガーのリムを取り寄せましたが、何とでもできます。
肝心のダイナモハブは、今回はシマノのDH-S501を使用しました。
(本音を言えば抵抗が小さいハイスペックなダイナモハブで有名なSONを使いたかったのですが在庫がありませんでした・・・)
なぜFX Sportに?というところに戻ると、ハブダイナモには当然配線が必要で、フロントフォークなどにケーブルを這わせるため、見た目的にはちょっと・・・になってしまいます。
ですが、FX Sportシリーズは、ダイナモ用の配線を内装できるという隠れた?特徴があります。
フォークのエンド付近から一旦内部に入り、
クラウン付近からダウンチューブへリアライト用の配線、また後述するちょっと面白い装備への配線を回すことが可能です。
フロントライトはbusch+mullurのルモテックIQマイクTセンソプラスという50Luxほどの明るさの物
リアライトは同メーカーのトップライト トゥーシープラスです。
どちらも価格と明るさのバランスがよさそうなところで選んでみました。
ダウンチューブ、シートチューブを経由しシートポスト上部から配線を持ってきています。
リアライトの配線部品は上記に含まれていないため、久しぶりに電子部品のお店に行って買いそろえてきました。
屋外で使うものなのでちょっと真面目に防水対策です。
もう一つのお楽しみ?が、ステム下に仕込んだ、おなじくbusch+mullurのUSBウェルクです。
要は、ハブダイナモで発電した電気をUSBに変換して、何かしらの充電に使えるようにするための装備です。
配線の一部をステムの中に押し込んだので、さほど見た目も悪くないかと。
そんなわけで軽くテストしてきました。
当然走っていないとライトは最大光量でつきませんので走りながら無理やりデジカメを使ったのでぶれていますが・・・。
今回は極端に明るいライトは選んでいませんが、街灯がないところでも走れるかなというイメージです。
後ほど別のテストのため、普通のバッテリーライトとしてボントレガーのイオンエリートも持って行っていましたが、おおむね350ルーメンモードと同じような明るさでした。
停車中もライトの蓄電機能のおかげで、しばらくの間は弱めですが光ってくれますので信号待ちなども安心です。(時間を計ってはいませんが想像より長く持ってくれました。少なくとも1分以上はもちます。)
通勤などで日常的にライトを使用する機会が多い場合、充電式のライトは意外と面倒です。
その点、ハブダイナモは走れば発電してライトを点けることができるため、非常に楽です。
デメリットとしては、発電する分当然ながら走行抵抗が発生します。
色々調べていたところ、おおむね10Wほど?抵抗が出ているみたいですが、漕ぎ出しにしても、走っているときにしても、そこまで重たいとは感じませんでした。
何より利便性を考慮すると、デメリットも小さく感じます。(あるいはトレーニングと思って?)
今回のカスタマイズでは
・ハブ シマノ DH-S501 ¥13,717
・リム スポーク 等ホイール周り 訳¥17,000
・Fライト busch+mullur ルモテックIQマイクTセンソプラス ¥10,230
・Rライト busch+mullur トップライト トゥーシープラス ¥2,860
・配線、マウント等 ¥3,000程
という感じで、部品代だとおおむね5万以下で構築が可能です。
FX Sportシリーズを見た目すっきり快適通勤仕様にしたい方におススメです。もちろん、配線に目をつむれば普通のクロスバイクやロードバイクにも取り付けはできますので、ご興味のある方はお気軽にご相談ください。
さて、最後に個人的に楽しみだったのが
USBウェルクの充電能力ですが、モバイルバッテリーに適当なUSBテスターを取り付けて測ったところ
6V-3W出力のハブダイナモだけあって、0.5Aの電流を確保できていました。
10分少々走り回って約90mAh充電できたので、昨今のスマートフォンなどのバッテリー容量は3000mAhあたりだそうですから・・・6時間ほど走れば満充電にできそうです。
なお、ダイナモライトとの併用は難しそうでした。
走行抵抗を無視すれば、ブルべなどでも面白そうですね。
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